本多勝一と山口昌男の噛み合わない論争 : 1970 年の文化人類学と報道ジャーナリズム

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書誌事項

タイトル別名
  • A Bizarre Debate between Mr. Honda vs. Mr. Yamaguchi in 1970s : The origin of dis-communication between Journalism and Cultural Anthropology in Japan
  • ホンダ カツイチ ト ヤマグチ マサオ ノ カミアワナイ ロンソウ 1970ネンダイ ノ ブンカ ジンルイガク ト ホウドウ ジャーナリズム
  • ホンダショウ イチ ト ヤマグチショウダン ノ カミアワナイ ロンソウ : 1970ネン ノ ブンカ ジンルイガク ト ホウドウ ジャーナリズム

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抄録

この論考は、1970年におけるジャーナリスト本多勝一と文化人類学者山口昌男の論争がもたらした、今日まで続くジャーナリズムと文化人類学のディスコミュケーションの理由を考察するものである。まず同年6月に本多が、調査される者はフィールドで人類学者をいったいどのように見ているかという問いを投げかけた。しかしながら、山口は、本多の論点をズラし、客体化された真理をめざす人類学者はその研究対象者や社会をどう見るのか、すなわちどう把握するのか、という異なった論点から4ヶ月後に意趣返しをする。山口の応答は答えになっていないと、本多は翌71年8月に所感を述べ、それには反論に値せずと議論を打ち切った。筆者たちは、このほつれに対して、論争が置かれたベトナム反戦運動と脱植民地化状況の当時の歴史的状況を遡って解きほぐすことに挑戦する。

収録刊行物

  • Co*Design

    Co*Design 6 13-32, 2019-07-31

    大阪大学COデザインセンター

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