肺乳頭型扁平上皮癌の一例

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肺乳頭型扁平上皮癌の一例を経験したので報告する。症例は66歳男性。12月に労作時の呼吸困難を主訴に近医を受診した。慢性気管支炎の診断で内服加療を開始したが改善なく、翌年7月当院呼吸器内科を受診した。CT検査で左主気管支分岐部から上下幹かけて腫瘤を認め、気管支内視鏡検査の結果扁平上皮癌、cT2NOMO cStageIBと診断された。手術目的に当科紹介となり、左肺全摘術+ND2aを施行した。病理学的所見より同時性に発生した重複肺乳頭型扁平上皮癌と診断された。乳頭型扁平上皮癌は1999年にWHO肺及び胸膜腫瘍組織分類で新たに提唱された。中枢の気管支に発生し、気管支内腔に乳頭状・外方性に発育する特徴を有する。同時性の重複乳頭型扁平上皮癌は過去に報告例はなく、非常に稀な症例と思われた。

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