症例報告 口蓋扁桃摘出術後の嚥下痛によりQOL低下を来した症例

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  • 口蓋扁桃摘出後の嚥下痛によりQOL低下を来した症例
  • ショウレイ ホウコク コウガイ ヘントウ テキシュツ ジュツゴ ノ エンカツウ ニ ヨリ QOL テイカ オ キタシタ ショウレイ

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Abstract

摂食嚥下障害の原因には、嚥下痛が生じるものも含まれ、嚥下痛をきたすものには放射線治療による粘膜炎などの炎症や、術後後遺症などがある。今回、IgA腎症の治療の一環として、口蓋扁桃摘出術を行った後、嚥下痛により喫食困難をきたした症例を経験し、QOLの観点から考察した。症例は手術翌日より経口摂取するも嚥下痛が強く、喫食困難であった。本人の内省として「ご飯を食べて元気を付けているのか、元気をなくしているのかわからない」ということも聞かれた。症例は、術後、嚥下機能自体には著明な低下はみられなかったが、嚥下痛により術前に比べ食事摂取の量は低下し、食事時間は大きく延長した。漸次的に術前の状態へ改善したが、嚥下痛が著明な時の様子から、嚥下痛が患者のQOLに与える影響が大きいと考えられた。そのため、言語聴覚士は嚥下痛を軽減するようアプローチする必要があると考えられる。

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