荷風の周縁世界編制 : 銀行時代の荷風をめぐって

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タイトル別名
  • カフウ ノ シュウエン セカイ ヘンセイ ギンコウ ジダイ ノ カフウ オ メグッテ
  • La formation discursive de la marginalité : Nagaï Kafu à La Specie Bank de Yokohama

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抄録

type:Article

永井荷風にとって、ニューヨークとリヨンでの海外生活体験は、明治人の多くが希求する“中心”世界としての“外”体験でなく、むしろ周縁世界の内面化の形成機縁になった。この周縁世界との関係性こそ、その後の荷風の“独自な”文学的な姿を作り出した要因であることを検証する。 荷風にとって外部世界である銀行員生活を仮に《中心》と名づけ、併せて、そこから排除される世界を《周縁》と名づけて、この二項それぞれの枠組みの発生と意味、ならびにその変容の過程を探究する。表象解析に『あめりか物語』、『ふらんす物語』、『西遊日誌抄』などの諸作品を用いる。

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