インドシナ定住難民の社会適応 : サポート・システムの分析を基軸として

  • 原口 律子
    福岡医科歯科技術専門学校 : 非常勤講師 : エスニシティ論, アメリカ社会研究

書誌事項

タイトル別名
  • Social Adaptation of Indochinese Refugees in Japan : An Analysis of Social Support for Resettlement
  • インドシナテイジュウナンミンノシャカイテキオウ : サポート・システムノブンセキオキジクトシテ

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説明

本稿においては、日本で生計を営んでいるインドシナ難民と、彼らが所属する地域社会(公的支援団体,民間支援団体、地域住民、職場、教育・行政機関など)との関わりの趨勢を、定住促進を目的としたサポート・システムの分析を介して眺める。調査方法としては、ヒアリングによる事例調査と調査票による統計調査を併用し、以下の点について仮説の提唱を試みた。[1]サポート・システム利用の実態は、定住難民の抱える問題の変質に伴って、いかなる変化を遂げつつあるのか(第2章)[2]援助・被援助の関係は、彼らの社会適応形態にどのような影響を及ぼしているのか(第3章)。今日、日本社会は、民族的多様性を社会的現実として緩やかに、しかし確実に内包しようと模索している段階にある。定住難民と地域社会との共生へ向けた試みの過程を記述することは、日本社会の将来に向けた一つの視座を提供すると考えられる。

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