「高齢化・障害と開発」のメインストリーミング : 国連アジア太平洋経済社会委員会の国際的動向

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  • 稲葉 美由紀
    九州大学アジア総合政策センター協力教員 | 九州大学言語文化研究院准教授 | 九州大学人間環境学府准教授

書誌事項

タイトル別名
  • Mainstreaming Ageing and Disability Issues in Development : A Review of UNESCAP Strategies
  • コウレイカ ショウガイ ト カイハツ ノ メインストリーミング コクレン アジア タイヘイヨウ ケイザイ シャカイ イインカイ ノ コクサイテキ ドウコウ

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説明

国連ミレニアム開発目標は(MDGs) は、2015年までに国際社会が達成すべき8つの目標(貧困撲滅、教育推進、ジェンダーの平等、乳児死亡率、妊産婦の健康改善、HIV/エイズ、マラリアなどの防止、環境の持続可能性の確保、グローバル・パートナーシップ)を掲げており、その中でも貧困削減は喫緊な優先課題である。開発途上国においては、高齢者および障害者の貧困率は極めて高い現状が報告されている。しかしながら、MDGsにはこのグループに関する記述は含まれていない。貧困撲滅や初等教育を完全普及するためには、このグループのメインストリーミングは不可欠だと認識されてきた。本稿では、国連アジア太平洋経済社会委員会(UNESCAP)の高齢者および障害者への動向について紹介するとともに、その活動を通して開発問題との課題について考察することを目的とする。また、「福祉に基づいたアプローチ」から「権利に基づいたアプローチ」への新たな開発パラダイムの主要な概念として、ノーマライゼーション、社会的包括、潜在能力、エンパワーメントを取り上げる。最後に、今後のUNESCAPの役割と課題について考察する。

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