沿岸域に出現するフグ類の生態学的研究 : I.筑前沿岸部におけるフグの出現時期と成熟について

書誌事項

タイトル別名
  • Ecological Studies of Puffers (Tetraodontidae, Teleostei) in Coastal Waters : I. Changes of the Appearance and the Maturity of Each Species at the Coastal Water of the Chikuzen-kai
  • 沿岸域に出現するフグ類の生態学的研究-1-筑前沿岸部におけるフグの出現時期と成熟について
  • エンガンイキ ニ シュツゲンスル フグルイ ノ セイタイガクテキ ケンキュウ

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抄録

福岡県の筑前海沿岸部に出現するフグの生態について,定置網の漁獲台帳および標本調査によって若干の知見を得た.1.この海域に出現するフグは8種であったが,そのうちショウサイフグ,ヒガンフグ,コモンフグおよびクサフグが多かった.2.フグの全漁獲量は12月~7月に多く,2月~11月に少ない単峰型の出現様式を示した.3.種類別に見るとショウサイフグは5月~7月に,ヒガンフグは1月~4月に,コモンフブは12月~2月に,クサフグは3月~6月に多く出現する傾向があり,これらの時期とそれぞれの高い成熟度指数(GSI)を示す時期とが強く対応した.4.4種のフグの沿岸域への出現モードと成熟・産卵との間に強い関連が認められ,成熟・産卵期にこれらのフグは沿岸域に来遊するものと推定された.5.GSIの変動様式と既往の知見にもとづいて筑前海の志賀島水域における産卵場所の推定を試みた.

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