ゴールデンハムスターと家兎とによる粗飼料の飼料価値評価の比較

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  • Comparative Study on Evaluation of Feeding Value of Forage with Golden Hamsters and Rabbits
  • ゴールデンハムスター ト カト ト ニヨル ソシリョウ ノ シリョウ カチ ヒ

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抄録

最近反芻動物にかわる実験動物としての利川を提唱されているハムスターと,従来からその目的に用いられている家兎とを用いて,同じ粗飼料についての消化試験を実施し,両動物による飼料価値評価法で得られた結果の比較検討を行なつた.試験に用いた材料は,2草種2生育段階からなる4種類の粉砕したイネ科乾草で,基礎飼料と混合して給与した.ハムスター消化試験は1群4頭の4供試飼料区を設定し,家兎消化試験は4×4のラテン方格法で実施した.また,反窃動物で得られる消化率と対照するため,人工ルーメン法による消化試験をあわせて行なつた.両動物による各成分の消化率は,粗脂肪をのぞいて家兎よりハムスターで低い値となつた.両動物による乾物およびCWC消化率は,invitro消化率に比べいずれも低く,特にCWC消化率は著しく低かつた.ハムスター前胃内容物のpHは4,8~5.5の酸性側にあり,また,VFAの産生も微i,1:であつたことから,ハムスターの前胃における粗繊維の発酵の様相は,反掬胃におけるそれとは異なることが推察された.供試した材料間の乾物消化率の順位は,両動物による結果とも,invitroのそれとほぼ同様であり,また算出したDCPおよびTDN含有率の順位も両動物で同じであつた.の結果は以,上小型で管理しやすく,飼料も少壷ですむハムスターを,家兎と同様に反芻動物に対する粗飼料間の相対的な飼料価値を評価する目的で活用することができることを示唆している.

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