イネのアクロトリソミックスおよびセカンダリートリソミックスの諸特性

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タイトル別名
  • Characterization of Seven Acrotrisomics and Three Secondary Trisomics of Rice
  • イネ ノ アクロトリソミックス オヨビ セカンダリートリソミックス ノ ショ トクセイ

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説明

7種類のアクロトリソミックス(AT: Acro4S^<4L>, Acro5a, Acro5b, Acro5c, Acro6S^<6L>, Acro7a, Acro11a) と3種類のセカンダリートリソミックス(ST: Triplo 4S4S, Triplo 6L6L, Triplo 7S7S)について,形態的および細胞学的な特性調査を行なった.これら10種類のトリソミックスの種子稔性,粒長,粒幅,手早長,穂長を調査した結果,それらの自殖次代に分離するダイソミックスおよびプライマリートリソミックス(PT)からATやSTを形態的特徴によって識別できることが明らかになった.また, ATならびにSTとPTを比較することにより,過剰染色体によって生じる特異的な形態的特徴に関与する染色体領域を推定した.ATとSTの次代において,過剰染色体が卵細胞から30%前後で伝達し. 花粉からはAcro5a (伝達率17%) を除いてほとんど伝達しなかった.正常な染色体よりも長さが短い過剰染色体を有するATやSTでは,減数分裂期の3価染色体の形成頻度は約30~50% となり,関連するPT に比べて低かった.本研究の結果から, ATおよびSTが遺伝子分析や染色体地図作成などの細胞遺伝学的研究に有効な材料であることが明らかとなった.

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