The correctness fallacy and lexical semantics

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  • 正しさの誤信と語彙意味論

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正しさの誤信とは、いかなる問いにも常に1つの正解があると想定することである。それは、言語学者が自然と受け継ぐ論理学、哲学、科学の通俗モデルの一部となっている。本論文では、語彙意味論に焦点をあて、それが言語学で支持できない仮定を導くものであることを論じる。正しさの誤信に起因する問題を例示するために、3つの研究を論述する。第一の研究は、多義語の各トークンは、たった一つの意味によって動機づけられているという頻出の仮定を探るものである。定性的および定量的研究結果は、トークンの中には言語使用者によってどの語義も喚起されていないか、あるいは多義が喚起されているものがあることを示している。第二の研究では、「力動性」(force dynamics)は語彙素の全か無かの特質であるという一般的な仮定を吟味し、代案として力動性特質の関連の強さの段階があることを主張する。第三の研究は、認知コーパス言語学で使用される統計的に洗練された方法論であるコロストラクション分析(collostructional analysis)の調査であり、この高度な方法論でさえ、正しさの誤信を暗に受け入れていることによる問題があることを論じるのものである。総合的に、これらの結果は、語彙意味論者への注意を喚起する役割となり、正しさの誤信を受け入れることから生じうる過度に単純化した語彙意味論、そして言語学一般への反論となる。

Journal

  • 九州大学言語学論集

    九州大学言語学論集 35 137-172, 2015

    Department of Linguistics, Faculty of Humanities, Kyushu University

Details 詳細情報について

  • CRID
    1390853649769148160
  • NII Article ID
    120005624053
  • NII Book ID
    AA11886316
  • DOI
    10.15017/1518718
  • HANDLE
    2324/1518718
  • Text Lang
    en
  • Article Type
    departmental bulletin paper
  • Data Source
    • JaLC
    • IRDB
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Allowed

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