<特集論文>経済発展に伴う食料生産量変化と環境負--中国とインドの比較

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タイトル別名
  • Changes in Food Production and Environmental Effects Associated with Economic Growth: A Comparative Study of China and India

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抄録

中国とインドの食料生産・消費に伴う窒素フローを統計データに基づいて推定し、1961 年から2005 年の45 年間の食料消費傾向の変化を比較した。中国では改革開放政策が開始された1980年頃から一人当たりタンパク質消費量が急増し、特に肉・卵など畜産品の消費拡大が顕著である。インドでも同時期に一人当たり消費量の増加が見られるが増加率は小さく1990 年の新経済政策以降はむしろ減少傾向にある。この間人口は中国で2 倍、インドで2.5 倍に増加し、増大する作物需要を満たすために、両国とも化学肥料使用量が急増し、農地における過剰窒素が環境への負荷となっていると推定された。日本や東南アジアを含むインド以東のアジアを対象に、農地からの窒素流出、人の食生活からの排出、大気沈着を考慮して河川水窒素濃度分布を推定した結果、中国華北平原東部や東北地方で広域的に汚染が進んでいること、インドではガンジス平原部および南部の河川で高濃度であることが推定された。

収録刊行物

  • 現代インド研究

    現代インド研究 1 127-143, 2011-03

    人間文化研究機構地域研究推進事業「現代インド地域研究」

キーワード

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390853649769766528
  • NII論文ID
    120003610127
  • NII書誌ID
    AA12520400
  • DOI
    10.14989/151810
  • HANDLE
    2433/151810
  • ISSN
    21859833
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • IRDB
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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