<講義ノート>ゲージ・重力対応で探る非平衡統計物理学(第61回物性若手夏の学校 講義)

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抄録

前世紀末から今世紀の初頭にかけて、超弦理論の分野では「ゲージ・重力対応」と呼ばれる理論上の大きな発見があった。この対応は、「ゲージ粒子の微視的理論であるゲージ場の量子論が、本来重力を記述するはずの一般相対性理論に書き換え可能である」ことを意味している。この講義では、「ゲージ・重力対応」を応用してゲージ粒子多体系の非平衡物理学を重力理論の枠組みで解析する試みを解説する。重力理論側では微視的理論の粗視化は数本の微分方程式を解く作業に帰着しており、線形応答を超えた非平衡物理の解析を比較的容易に行うことが可能となっている。本講義では、基本的な考え方やその背景を説明することで、今後の研究の良いスタート地点を提供できればと考えている。なお、本稿では、紙数の関係から全ての解説を記すことが出来なかった。そのため、事前に予習をしておいて欲しい内容を中心に記した。概略のみを記した内容もあるが、実際の講義では、時間が許す範囲で詳細を解説する。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390853649774475264
  • NII論文ID
    120006384177
  • DOI
    10.14989/229025
  • HANDLE
    2433/229025
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • IRDB
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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