<論説>室町幕府最末期の京都支配 : 文書発給を通じて見た三好政権

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タイトル別名
  • <Articles>The Control over Kyoto 京都 in the latest Muromachi-bakufu 室町幕府
  • 室町幕府最末期の京都支配--文書発給を通じて見た三好政権
  • ムロマチ バクフ サイ マッキ ノ キョウト シハイ ブンショ ハッキュウ オ

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説明

天文十八年の摂津江口の戦いにより細川晴元政権は崩壊し、応仁乱以降約八〇年続いた管領代制を否定した三好長慶の畿内支配が展開する。しかしこの時期に於てもなお室町幕府は依然として厳存し、その支配文書である奉行人連署奉書も相当数が残存している。とすればこの時期の政治状況を分析する前提として、室町幕府権力と三好・松永政権の間にいかなる授権関係が存在したかが問題となる。長慶政権に関しては長江正一氏の労作『三好長慶』(人物叢書) があるが、本稿では武家文書の発給状況を通じて従来不明確であった幕府との政治的関係を中心に長慶政権の性格を考察する。この期間に三好政権が発結した大量の折紙は、殆ど年季を記さぬ書状形式であり編年分析は困難であるから、差当り年季の明確な室町幕府奉行人奉書を網羅的に蒐集し、その分析を手がかりに天文末~弘治永禄初年にかけて成立した〝長慶裁許状〟の位置付けを行ない、以下三好被官折紙・三人衆折紙等について考えたい。

収録刊行物

  • 史林

    史林 58 (3), 405-441, 1975-05-01

    史学研究会 (京都大学文学部内)

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