<論説>平安後期の侍所について : 摂関家を中心に

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書誌事項

タイトル別名
  • <Article>Samurai-dokoro 侍所 in the later Heian Period : chiefly at the Sekkan Family 摂関家, the regent family
  • 平安後期の侍所について--摂関家を中心に
  • ヘイアン コウキ ノ サムライドコロ ニ ツイテ セッカンケ オ チュウシン

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説明

本論は平安後期の摂関家を中心に、その主要家政機関である侍所の実態を解明することを目的とする。侍所はまず宮中に出現するが、それは殿上の別称であった。藤原氏の侍所もほぼ同時期に成立するが、大盤、櫃、簡等の備品は殿上と共通しており、両者が密接な関係にあったことは明白である。さて、右の三つの備品は侍始においても重要な役割を果たしており、家政機関としての侍所の機能と不可分の存在と考えられる。ことに家司以下の名簿・令旨を収めた櫃、その出仕を管理する簡の存置は、家政機関内での主従関係の中枢とも言うべき侍所の性格を示す。侍所は別当・侍・所司等の職員を有するが前二者が家政全般に関与するのに対し、所司は櫃の保管、着到記入、催促等、侍所本来の機能に密接した職務を有していた。

収録刊行物

  • 史林

    史林 64 (4), 498-527, 1981-07-01

    史学研究会 (京都大学文学部内)

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