<論説>フーゴ・プロイスとプロイセン=ドイツの行政改革 : 政治思想史的考察

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タイトル別名
  • <Articles>Hugo Preuss und die preuBische Verwaltungsreform : Eine ideengeschichtliche Betrachtung
  • フーゴ・プロイスとプロイセン=ドイツの行政改革--政治思想史的考察
  • フーゴ プロイス ト プロイセン ドイツ ノ ギョウセイ カイカク セイジ シ

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説明

フーゴ・プロイス(一八六〇―一九二五) は、第一次世界大戦の前後を通じてプロイセン行政改革に関する諸論考を発表しているが、これは彼の都市政治家としての経験を踏まえたものであり、「自治」を論じることによって、地方政治にとどまらず国家政治全体のあり方を問うものであった。この論考を通じて我々は自由主義的国家有機体論と「社会的」自由主義とを柱とするプロイスの政治思想を読みとることができる。だが彼の行政改革論の意義はそれだけにとどまらない。行政改革を論じるなかに、ヴァイマル憲法草案起草者としてのプロイスの姿を看取することができるのである。つまり、ドイツ第二帝政期において「自治」の問題は国家政治の根幹に関わる問題であり、デモクラティックな自治概念を主張していたプロイスは共和国の基礎を作るに相応しい人物だったのである。

収録刊行物

  • 史林

    史林 74 (1), 1-32, 1991-01-01

    史学研究会 (京都大学文学部内)

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