ギュイエンヌ商業会議所の活動とフランス王国経済政策--スペイン継承戦争期におけるオランダ船対策を中心に

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Other Title
  • <Articles>L'Activite de la Chambre de Commerce de Guyenne et l'Economie Politique de la Royaute au debut du XVIIIe siecle
  • <論説>ギュイエンヌ商業会議所の活動とフランス王国経済政策 : スペイン継承戦争期におけるオランダ船対策を中心に
  • ギュイエンヌ ショウギョウ カイギショ ノ カツドウ ト フランス オウコク ケイザイ セイサク スペイン ケイショウ センソウキ ニ オケル オランダセン タイサク オ チュウシン ニ

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Abstract

一八世紀初頭、フランス王国では主要都市に経済政策を実行するための商業会議所が設置された。本稿は、ボルドーに設置されたギュイエンヌ商業会議所のスペイン継承戦争期における活動を分析し、商業会議所の活動がボルドーの商取引に与えた影響と会議所が都市の商人社会の中で果たした役割について検討した。第一に、ボルドーの貿易商人たちは、会議所の運営を担い、ボルドーに実施される政策に商人社会の利害を反映させるよう地方長官や財務総監と意見の調整を行った。第二に、会議所は、オランダ船に対する旅券の申請業務を代行し、王権の貿易政策を維持すると同時に戦時下で敵国となったオランダの商人との商取引を維持し、ボルドーの葡萄酒貿易を安定させた。第三に、王権の政策と商人たちの利害が一致しない場合、会議所を中心として商人たちは抗議を行った。つまり、会議所は、ボルドー商人社会にとって王権に対する「抗議の拠点」となったのである。

Journal

  • 史林

    史林 87 (6), 781-811, 2004-11-01

    THE SHIGAKU KENKYUKAI (The Society of Historical Research), Kyoto University

Keywords

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