<論説>前四世紀小アジアのヘカトムノス朝とカリアの文化 : ラブラウンダとハリカルナッソスの事例から
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- 阿部 拓児
- 京都大学大学院文学研究科博士後期課程
書誌事項
- タイトル別名
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- <Articles>The Hecatomnids in Fourth-Century B. C. Asia Minor and the Cultures of Caria : An Analysis Focusing on Labraunda and Halicarnassus
- 前四世紀小アジアのヘカトムノス朝とカリアの文化--ラブラウンダとハリカルナッソスの事例から
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説明
前六世紀中葉以降、アカイメネス朝の支配下に入ると、小アジアは多様な文化的背景を有する人々が混在する地域となった。本稿では、かかる小アジアの南西端に位置したカリアを取り上げ、そこでいかなる文化が実践され、それをいかに理解すべきかを問う。カリアは、前五世紀にはヘロドトスによる信憑性の高い情報を得られ、前四世紀には在地の支配者であったヘカトムノス家がサトラペスとなり多くの建造物や碑文が残されていることから、小アジアの他地域と比較した場合、考察対象として適している。本稿では、カリアの宗教的中心地であったラブラウンダと政治、経済的中心地であったハリカルナッソスの具体的考察を通し、前述の問いに答えていく。考察の結果、ヘカトムノス朝下のカリアでは、従来に比べギリシア人とカリア人という境界線を希薄にするような文化が生まれていたことを示すことになろう。
収録刊行物
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- 史林
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史林 88 (5), 664-698, 2005-09-01
史学研究会 (京都大学文学部内)
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390853649776665600
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- NII論文ID
- 120006598321
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- NII書誌ID
- AN00119179
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- HANDLE
- 2433/239869
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- NDL書誌ID
- 7760350
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- ISSN
- 03869369
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDLサーチ
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可