<論説>ペルシア語文化圏における十二支の年始変容について : ティムール朝十二支考
書誌事項
- タイトル別名
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- <Articles>The Modification of the Twelve-animal Cycle in the Cultural Sphere of Literary Persian : A Consideration of the Twelve-animal Cycle of the Timurid Period
- ペルシア語文化圏における十二支の年始変容について--ティムール朝十二支考
- ペルシアゴ ブンカケン ニ オケル ジュウニシ ノ ネンシ ヘンヨウ ニ ツイテ ティムールチョウ ジュウニシコウ
- The modification of the twelve-animal cycle in the cultural sphere of literary Persian: a consideration of the twelve-animal cycle of the Timurid period
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説明
十三世紀初頭のモンゴル侵入は、ペルシア語文化圏に甚大な影響をもたらした。一方で侵入者がこの文化圏に特有のイラン的要素から受けた影響もまた大きい。こうしたテュルク・モンゴルとイランとの相互作用を十二支という「とき」から検討する。この世界における十二支は当初、中国暦の年始である立春から始まっていた。しかし十二支の始まりはやがて、当時は春分にあたっていたイランの「とき」の始まりであるノウルーズへと移動する。年始変容の所以は、ティムール朝期にイランの行政官たちが、支配者であるテュルク・モンゴルの十二支を、自らが徴税に用いていたハーン暦と同じ春分年始のものとして理解したことにあった。テュルク・モンゴルの「とき」であった十二支は、イランの「とき」の始まりと結びつき、広くペルシア語文化圏の人々の「とき」となっていく。この事実は、両者が係わり合ったティムール朝の行政構造が、文化接触に果たした役割を物語る。
収録刊行物
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- 史林
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史林 91 (3), 496-527, 2008-05-31
史学研究会 (京都大学大学院文学研究科内)
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390853649776682496
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- NII論文ID
- 120006598443
- 40016088784
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- NII書誌ID
- AN00119179
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- HANDLE
- 2433/240010
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- ISSN
- 03869369
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可