<論説>古井喜実と日中国交正常化 : LT・MT貿易の延長線から見る日中国交正常化

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  • 鹿 雪瑩
    京都大学大学院文学研究科博士後期課程

書誌事項

タイトル別名
  • <Articles>Furui Yoshimi and the Normalization of Sino-Japanese Diplomatic Relations : Examining the Normalization of Sino-Japanese Diplomatic Relations through the Continuation of the LT/MT Trade
  • 古井喜実と日中国交正常化--LT・MT貿易の延長線から見る日中国交正常化
  • フルイ ヨシミ ト ニッチュウ コッコウ セイジョウカ LT MT ボウエキ ノ エンチョウセン カラ ミル ニッチュウ コッコウ セイジョウカ

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説明

日中国交正常化については、既に多くの研究が行なわれている。しかし、先行研究の殆どは、外交の表舞台に立った政府首脳の政策決定過程に重点を置いており、外交の表舞台には出ない古井喜実ら自民党内親中派の役割が等閑視されている。一方、古井の役割を高く評価する研究もあるが、古井が国交正常化の過程で実際にどのような行動を行ない、どのような役割を果たしたのかを正面から取り上げて分析している訳ではなく、副次的な対象として捉えるに止まっている。日中国交正常化の過程において、田中角栄・大平正芳と中国側とを繋ぐ存在として、また水面下の交渉者として、親中派の中心人物であった古井が、いかに大きな役割を果たしたかを実証することが、本論文の目的であり、古井に代表される自民党内親中派が果たした役割の全貌を明らかにするとともに、その位置付けを再検討することが本論文の第二の目的である。

収録刊行物

  • 史林

    史林 93 (2), 310-345, 2010-03-31

    史学研究会 (京都大学大学院文学研究科内)

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