<論説>フランス第三共和政前期 (一八七〇―一九一四年) における下院議員の選出過程 : 選挙から見た「議会共和政」

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タイトル別名
  • <Articles>The Electoral Process of the Deputies of the Early French Third Republic (1870-1914) : La Republique Parlementaire Seen Through Its Elections
  • フランス第三共和政前期(一八七〇-一九一四年)における下院議員の選出過程 : 選挙から見た「議会共和政」
  • フランス ダイサン キョウワセイ ゼンキ(イチハチナナ〇-イチキュウイチヨネン)ニ オケル カイン ギイン ノ センシュツ カテイ : センキョ カラ ミタ 「 ギカイ キョウワセイ 」

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抄録

フランス第三共和政は、時に「議会共和政」と称される。本稿は、「議会共和政」における議員の政治文化の理解という問題関心から、未だ研究の乏しい選挙の実践を切り口にして、第三共和政前期(一八七〇―一九一四年) における下院議員の選出過程を明らかにすることを目的とする。本稿での考察の結果、下院議員の選出過程における諸主体の集団的行動様式が提示される。特に、下院議員の選出過程における地方議員の積極的関与が強調され、そこから、従来の議員史研究が対象とする、個別の議員職という枠組みを越える必要性が主張される。最終的に本稿では、個別の議員職を越える、「選出職」という新たな研究枠組みが提示され、そこから各議員職を包括する、「議会共和政」における政治文化を理解する視座が示されるであろう。

収録刊行物

  • 史林

    史林 96 (3), 421-451, 2013-05-31

    史学研究会 (京都大学大学院文学研究科内)

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