<論説>大和盆地に分布する小字「クラノマチ (ツボ) 」の考察 : 我が平安時代における郡郷等の正倉院追究の一試論

DOI HANDLE Web Site オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • <Articles>Gunga 郡衙 and Kura 倉
  • 大和盆地に分布する小字「クラノマチ(ツボ)」の考察--我が平安時代における郡郷等の正倉院追究の一試論
  • ヤマト ボンチ ニ ブンプ スル コアザ クラノマチ ツボ ノ コウサツ ワ ガ ヘイアン ジダイ ニ オケル グンキョウ トウ ノ ショウソウイン ツイキュウ ノ イチ シロン

この論文をさがす

抄録

大和盆地には所謂条里地割の坪々に付せられた通称としての小字名が多数残存している。その中に「クラノマチ」 「クラノッボ」と称するものが一七例 (他に所謂大和盆地外に三例) みられる。筆者はその小字が、平安時代に広く施行された郡郷、その他官田の正倉敷地疑=正倉院を踏襲するものではあるまいかと考えている。本稿ではその考えを (一) 文献史料によってかかる地名成立の時代・契機を探ること、 (二) 大和においてもぞうした倉院が存在したことを明らかにすること、 (三) 「院」と「町」との性格上の類同性を論ずること、 (四) 敷地面積を推定して条里制下の単位区劃の面積と関連づけること、 (五) 倉院はいかなる地点に立地しなけれぽならなかったかの条件をあてはめてみること、等によって証明しようと試みたものである。

収録刊行物

  • 史林

    史林 45 (1), 102-127, 1962-01-01

    史学研究会 (京都大学文学部内)

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ