ニトロプルシドナトリウム注射薬の無菌試験法

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  • ニトロプルシド ナトリウム チュウシャヤク ノ ムキン シケンホウ

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説明

ニトロプルシドナトリウム(SNP)注の無菌性を証明し、適した無菌試験法を検討した。SNP注は、通常の無菌試験では濁り現象を生じ、さらに高圧蒸気で滅菌後でも濁り現象を生じた。しかし、メンブランフィルター法で細菌を濾過捕集する方法では濁り現象は見られず、細菌の発育は認めなかった。また、固形培地法でも細菌コロニーの形成は観察しなかった。SNP注の調製における無菌操作法には問題はなく、濁り現象が起こる原因は、SNPとチオグリコール酸培地の成分との関係にあることが推察された。無菌試験用のチオグリコール酸培地、高圧蒸気滅菌法、およびメンブランフィルター法のいずれも問題はなく、固形培地法の有用性も確認した。濁り現象の原因はチオグリコール酸培地中の酵母エキスに含まれる金属イオンと考えられた。SNPと培地の成分とが直接触れることのないメンブランフィルター法によって無菌試験を行うのが適当であると考えられた。

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