瀬戸内海中央部のガラモ場とこれに隣接する砂浜における魚類群集の定量比較

書誌事項

タイトル別名
  • A quantitative comparison of fish assemblage between amacroalgae bed and an adjoining sandy beach in the central Seto Inland Sea
  • セトナイカイ チュウオウブ ノ ガラモバ ト コレ ニ リンセツ スル スナハマ ニ オケル ギョルイ グンシュウ ノ テイリョウ ヒカク

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説明

植生の有無が魚類群集に与える影響を明らかにすることを目的として,瀬戸内海中央部の無人島(小久野島)の東岸において隣接するガラモ場と砂浜の魚類相調査を実施した。ガラモ場と砂浜に10m四方(面積100m2)の調査区画を各4ヶ所設定し,季節に1回の頻度で(2006年8月,11月,2007年2月,5月)小型巻網(目合い4mm)を用いて区画内の魚類をすべて採集した。一年間の調査により,ガラモ場で20種以上1,397個体,砂浜で17種以上902個体の魚類が採集された。個体数にもとづく優占種(上位3種)は,ガラモ場ではシロメバル,ヒメハゼ,ハオコゼ,砂浜ではヒメハゼ,ボラ,スジハゼ,湿重量にもとづく優占種は,ガラモ場ではシロメバル,ハオコゼ,キュウセン,砂浜ではヒメハゼ,シロギス,ボラであった。100m2あたりの出現種数,個体密度,バイオマスはいずれもガラモ場において大きな季節変動を示した。8月にはガラモ場における種数が砂浜よりも有意に多かった。ガラモ場においては,ホンダワラ類の繁茂期である2-5月にシロメバル仔稚魚の来遊にともなう個体密度とバイオマスの急増が認められた。

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