養殖海産魚におけるマツイウミチョウの記録

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タイトル別名
  • A record of a crustacean parasite Argulus matuii (Branchiura: Argulidae) in finfish mariculture in Japan

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説明

1992年6月に大分県佐伯市大入島白浜地先の佐伯湾(豊後水道)で養殖されていたヒラメ Paralichthys olivaceus 1尾の尾鰭と尾柄部にエラオ類の1種が4個体寄生していた。それらエラオ類の標本は紛失したが,写真に記録された外部形態から,これらはマツイウミチョウArgulus matuii Sikama, 1938に同定された。これは,マツイウミチョウの2度目の記録であると同時に,養殖海産魚からのマツイウミチョウの初記録である。ヒラメは新宿主である。1980~1997年の18年間に大分県沿岸で実施された魚病診断で57種8,165尾の養殖海産魚を検査したが,エラオ類の寄生は本例を含む3例のみであった。このことから,大分県の養殖海産魚ではエラオ類は極めて稀な寄生虫であると示唆された。

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