Theoretical foundation of European theatre : Study about Aristotle’s definition of tragedy

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  • ヨーロッパ演劇の理論的礎 : アリストテレスの定義を巡って
  • ヨーロッパ エンゲキ ノ リロンテキ ソ : アリストテレス ノ テイギ オ メグッテ

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[要旨] ヨーロッパの現代演劇の理論的礎はどこにあるのか。本論は、『詩学』におけるアリストテレスの定義を再読し、どのような理論が現在まで存続しているのかを明確にする試みである。そのために、まず悲劇の定義を中心としたアリストテレスの考えを整理し、その根幹となるミメーシスとミュトスの内容を考察した。そして最後に、彼の考えた最良の詩作方法を具体的に検証するために、ソポクレスの『オイディプス王』の構造分析をおこなった。その結果、ミメーシスは単なる複製を意味するものではなく本質の認識としての再認識の行為として、またミュトスはプロットの概念にまで拡大解釈され、演劇だけではなく文学も含めて、現在でも創作の基本理念となっていることが明らかとなった。そして、『詩学』で重要視されなかった視覚的要素(セノグラフィや俳優の所作など)の理論化が進むことにより、演劇の可能性が広がっていったのである。

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