「必ず」「絶対」「きっと」の文体的特徴『現代日本語書き言葉均衡コーパス』の調査から
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- 前坊 香菜子
- 一橋大学
書誌事項
- タイトル別名
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- Stylistic characteristics of kanarazu, zettai, and kitto: An analysis of the balanced corpus of contemporary written Japanese
- 「 カナラズ 」 「 ゼッタイ 」 「 キット 」 ノ ブンタイテキ トクチョウ : 『 ゲンダイ ニホンゴ カキコトバ キンコウ コーパス 』 ノ チョウサ カラ
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説明
本稿では『現代日本語書き言葉均衡コーパス』を用いて「必ず」「絶対」「きっと」のコーパスにおける出現傾向、文章の文体、語の係り先の述語を調査し、それぞれの文体的特徴を明らかにした。各コーパス内における出現の傾向としては、「必ず」が有意に多く、「きっと」は少なかった。しかし、「ブログ」「知恵袋」「国会」では「絶対」が、「韻文」では「きっと」が多く出現していた。また、ランダムサンプリングをした300例から各語の出現する場を分析したところ、「必ず」では地の文、丁寧体での出現が多く、「きっと」では会話文、くだけた文体での出現が多かった。そして、各語の係り先の述語を調査したところ、「必ず」は指示・推量、「絶対」は意志、「きっと」は推量のモダリティと共起しやすいことがわかった。以上のことから、「必ず」は事実性、客観性が高いテキスト、または公の場で考えを述べるテキスト、「絶対」は書き手の主張が強く表れるテキスト、「きっと」は推量などを含む主観的、情緒的なテキストに出現しやすいことが明らかになった。
収録刊行物
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- 一橋大学国際教育センター紀要
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一橋大学国際教育センター紀要 5 93-104, 2014-07-30
一橋大学国際教育センター
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390853649796332672
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- NII論文ID
- 120005478622
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- NII書誌ID
- AA12502475
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- DOI
- 10.15057/26866
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- HANDLE
- 10086/26866
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- NDL書誌ID
- 025885007
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- ISSN
- 21856745
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDLサーチ
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可