「必ず」「絶対」「きっと」の文体的特徴『現代日本語書き言葉均衡コーパス』の調査から

書誌事項

タイトル別名
  • Stylistic characteristics of kanarazu, zettai, and kitto: An analysis of the balanced corpus of contemporary written Japanese
  • 「 カナラズ 」 「 ゼッタイ 」 「 キット 」 ノ ブンタイテキ トクチョウ : 『 ゲンダイ ニホンゴ カキコトバ キンコウ コーパス 』 ノ チョウサ カラ

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説明

本稿では『現代日本語書き言葉均衡コーパス』を用いて「必ず」「絶対」「きっと」のコーパスにおける出現傾向、文章の文体、語の係り先の述語を調査し、それぞれの文体的特徴を明らかにした。各コーパス内における出現の傾向としては、「必ず」が有意に多く、「きっと」は少なかった。しかし、「ブログ」「知恵袋」「国会」では「絶対」が、「韻文」では「きっと」が多く出現していた。また、ランダムサンプリングをした300例から各語の出現する場を分析したところ、「必ず」では地の文、丁寧体での出現が多く、「きっと」では会話文、くだけた文体での出現が多かった。そして、各語の係り先の述語を調査したところ、「必ず」は指示・推量、「絶対」は意志、「きっと」は推量のモダリティと共起しやすいことがわかった。以上のことから、「必ず」は事実性、客観性が高いテキスト、または公の場で考えを述べるテキスト、「絶対」は書き手の主張が強く表れるテキスト、「きっと」は推量などを含む主観的、情緒的なテキストに出現しやすいことが明らかになった。

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