接続詞の連接領域の性質と認定基準
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- 井伊 菜穂子
- 一橋大学
書誌事項
- タイトル別名
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- A Study on the Scope of Japanese Conjunctions
- セツゾクシ ノ レンセツ リョウイキ ノ セイシツ ト ニンテイ キジュン
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説明
接続詞が意味的に結びつける文脈の範囲である連接領域については、従来論文ごとに独自の基準で認定が行われてきた。しかし、多くの種類の接続詞を対象とする場合、連接領域の性質をふまえた統一的な認定基準が必要になる。そこで、連接領域の性質と認定基準について考察し、次のことを明らかにした。第一に、連接領域の認定結果は複数の認定者間で高い割合で一致する一方で、判断が分かれる場合もあり、認定基準の曖昧さによる結果の不一致が生じない認定基準が必要であること。第二に、認定基準の曖昧さには、連接領域のタイプの違いによるものと、文脈理解過程における処理の広さの観点からみた接続詞のタイプの違いによるものがあること。連接領域のタイプには、接続詞が明示する連接関係を単独で構成しうる文脈の範囲である「主領域」と、主領域と併せたまとまりとしてのみ構成しうる文脈の範囲である「従属領域」があり、それぞれの定義を基準にして認定する必要がある。また、接続詞のタイプには「連続型」「飛石型」「断絶型」があり、主領域と従属領域の現れ方が異なることを指摘した。
収録刊行物
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- 一橋大学国際教育交流センター紀要
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一橋大学国際教育交流センター紀要 2 31-42, 2020-09-30
一橋大学国際教育交流センター
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390853649799400704
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- NII論文ID
- 120006917858
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- NII書誌ID
- AA12872099
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- DOI
- 10.15057/70032
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- HANDLE
- 10086/70032
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- NDL書誌ID
- 030699174
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDLサーチ
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可