連結型短期留学プログラムにおける渡日前教育の可能性

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タイトル別名
  • The Effectiveness of Prior-education in the Joint Short-term Exchange Program
  • レンケツガタ タンキ リュウガク プログラム ニオケル トニチ マエ キョウイク ノ カノウセイ
  • レンケツガタ タンキ リュウガク プログラム ニ オケル トビ ゼン キョウイク ノ カノウセイ

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抄録

大阪大学日本語日本文化教育センターでは、タイのマヒドン大学教養学部の協力のもと、2020年1月14日から6月4日までの約5か月間、教育カリキュラム連結型短期留学プログラム(相手側学部生6名が参加)を実施した。本プログラムは、一貫したカリキュラムで渡日前教育と留学中の教育を連結させ、短期間の日本留学での教育効果を最大化させようとするプログラムであり、マヒドン大学に設置されている(「大阪大学ASEANキャンパス」の一つである)ジョイントキャンパスで約1ヶ月半の渡日前教育が、そして本センターで3ヶ月の渡日後教育が行われた。これは実験的プログラムであり、学習の阻害要因とされる留学に対する不安の解消に渡日前教育がどの程度役立つのか、この点を検証するために質問紙調査とフォローアップ・インタビューが実施された。その結果、①「教室外で日本人とコミュニケーションが取れるだろうか」、②「日本人の先生の授業についていけるだろうか」、③「他の学生より日本語能力が劣っているのではないか」という3種類の不安を参加学生は抱いており、特に教室内の不安に関しては「聴解不安」を強く感じていたが、約1ヶ月半という短い期間の渡日前教育であっても、聴解力が向上したと実感していることがわかった。また、渡日前オリエンテーションにおいて、大阪大学に留学している同国人の先輩とのオンライン交流の場を設けたが、このことが留学への不安解消に繋がったことが窺えた。

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