春夏季に安定生産可能な短葉性ネギ品種 ‘ こいわらべ’ および‘ すずわらべ’ の育成経過と特性

書誌事項

タイトル別名
  • Development of Bunching Onion Cultivars ‘Koiwarabe’ and ‘Suzuwarabe’ with Short Leaf Sheaths Adaptable to Spring and Summer Production
  • シュンカキ ニ アンテイ セイサン カノウ ナ タンヨウセイ ネギ ヒンシュ ‘ コイ ワラベ ' オヨビ ‘ スズワラベ ' ノ イクセイ ケイカ ト トクセイ

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抄録

1)短期・省力的な栽培が可能で消費者ニーズにも合致する新しいタイプのネギとして普及が期待されているコンパクトネギの周年供給体制を確立し,需要の定着を図るため,春夏どり栽培に適応する短葉性ネギ新品種‘こいわらべ’および‘すずわらべ’を育成した。2)‘こいわらべ’は,細胞質雄性不稔の‘MSS-TA-4’を種子親,‘TAM-3’を花粉親とする一代雑種で2016年品種登録出願された。3)‘こいわらべ’は,‘ふゆわらべ’および‘ゆめわらべ’より抽苔開始期が遅く,9月中旬に播種した場合,ほとんど抽苔が発生することなく5~6月の収穫に至り,両品種よりも収量が多い。4)‘すずわらべ’は,細胞質雄性不稔の‘MSN-TAM-1’を種子親,‘MSS-TA-4’の維持品種でもある‘TA-4’を花粉親とする一代雑種で2016年品種登録出願された。5)‘すずわらべ’は,冬まき夏どり作型において‘ふゆわらべ’および‘ゆめわらべ’より葉鞘径が太く,襟部の締まりや形状の斉一性に優れ,秀品率,秀品収量が高い。6)両品種の葉身,葉鞘は,一般の根深ネギ品種より軟らかく,辛味程度の指標であるピルビン酸生成量は‘ゆめわらべ’並みに低い。

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