書誌事項
- タイトル別名
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- Relevance Theoretic Analysis of the Japanese Connectives DAKARA and DATTE
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説明
type:P(論文)
接続詞「だから」は「PだからQ」という形で使われた場合,「PがQの原因,理由」であることを表し,「だって」は「PだってQ」の形で使われ,「結論Pに対してQにおいて理由を提示する」接続詞である,と考えられている.しかし,実際には,「だから」には前になされた発話を「繰り返し」たり「換言」したりする際のマーカーとしての用法,「だって」には相手の発言に対して「反対」の気持ちを表す用法があることが指摘されている.本稿では,まず,上述のような複数の「意味」に関連性理論の枠組みを使って,意味論的,語用論的説明を与える.この中でこれら2つの接続詞はいずれも「手続き的意味」をもつ言語表現,つまり,これらによって導かれる発話がいかに関連性を達するのか,についての手続きをエンコードしていると主張する.具体的には,「だから」はそれが導く発話が「解釈的」に使われていることを示唆する情報を,「だって」はその発話が2つの認知効果によって関連性を達することを示唆する情報をエンコードすると分析する.さらに,これらの接続詞の使用にはメタ表象能力が関わっているという仮説から,メタ心理能力(心の理論)が発達するといわれる4歳以前の子供たちの接続詞の使用を観察した.その結果,それぞれの接続詞について「メタ伝達能力」を要する用法は4歳以前に習得されるが,「メタ心理能力」を必要とする用法は習得が遅れるだろう,という仮説が支持された.
収録刊行物
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- 国際基督教大学学報. I-A, 教育研究 = Educational Studies
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国際基督教大学学報. I-A, 教育研究 = Educational Studies 45 187-198, 2003-03-31
[出版社不明]
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390853649821113728
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- NII論文ID
- 110007324639
- 120005416990
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- NII書誌ID
- AN0008887X
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- ISSN
- 04523318
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- NDL書誌ID
- 6660520
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- 本文言語コード
- en
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- JaLC
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