井上ひさしとモーツアルト : 『太鼓たたいて笛ふいて』に残るオペラへの見果てぬ夢

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タイトル別名
  • イノウエ ヒサシ ト モーツァルト : 『 タイコタタイテ フエ フイテ 』 ニ ノコル オペラ エ ノ ミハテヌ ユメ
  • INOUE Hisashi and Mozart : An Unfinished Dream to Opera Survived in Taiko-Tataite-Fue-Fuite

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抄録

井上ひさし(1934-2010)の『太鼓たたいて笛ふいて』(2002年7月こまつ座初演)は女流作家林芙美子(1903-1951)を主人公にした音楽劇で,読売演劇大賞最優秀作品賞をはじめ数々の演劇賞を受賞し,井上の音楽劇の中でも評価が高い。芙美子を演じた大竹しのぶも読売演劇大賞の大賞,最優秀女優賞を受賞した。『太鼓たたいて笛ふいて』はこまつ座のための作品としては1984年4月の旗揚げ公演『頭痛肩こり樋口一葉』以来,井上が好んで書いた6人の役者による音楽劇の系譜に連なる。 しかし,内容的には『太鼓たたいて笛ふいて』はその前作,すなわち新国立劇場のために書いた『夢の裂け目』(2001年5月初演)の延長上にあり,この2作品で井上はオペラの翻案を試みたと筆者は考えている。

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