「討論参加のための情報化」に向けた学術情報アーキテクチャの可能性

書誌事項

タイトル別名
  • The possibility of academic information architecture to inform the participants in a deliberation
  • トウロン サンカ ノ タメ ノ ジョウホウカ ニ ムケタ ガクジュツ ジョウホウ アーキテクチャ ノ カノウセイ

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抄録

以前,著者は拙論の中で1980年代より盛り上がりを見せ始めた“Deliberative Democracy”に関する議論が,ここ10年でさらに市民社会論,参加民主主義論,公共圏,公共性,合意形成,教育論,意思決定論などでそのステージを拡大し更なる注目を集める中,これを方法論を問うものとして限定した上で,個人としての行為である「熟慮」を集団で行う行為が「討論」であるとして,“Deliberative Democracy”に「討論民主主義」という定訳を与えた。そしてこの「討論」を方法論的に支えるための先端技術を紹介し,その可能性と限界について論じた。 本稿では,集団における「討論」のみならず個人レベルでの「熟慮」の過程も重視し,「Web2.0」楽観論と距離をとりながらWeb空間が個人の「熟慮」においていかなる点で問題であるかについて,公共性論と“Deliberative Democracy”の諸議論のいくつかの中から方法論として焦点をあてた上で,公共図書館や大学図書館における学術情報コミュニティの現状をとりあげ考察する。

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