Women's War Efforts in World War I and Woman Suffrage in U.S. and Canada : Focusing on Legislative Debates

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  • アメリカ,カナダにおける女性の第一次大戦参加と参政権獲得--議会の審議過程を中心として
  • アメリカ カナダ ニ オケル ジョセイ ノ ダイ1ジ タイセン サンカ ト サンセイケン カクトク ギカイ ノ シンギ カテイ オ チュウシン ト シテ

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参政権は市民権(市民としての権利,特典,義務)の中でももっとも重要な要素と考えられてきた。とくにアメリカやカナダのようにヨーロッパからの移民が中心となって築き上げ,先住民や非ヨーロッパ系を排斥しながら発展してきた社会では,愛国心や戦争への参加が市民の資格として重要であると考えられている。アメリカ,カナダで連邦レベルにおける女性参政権が実現したのは第一次世界大戦中および大戦直後である。カナダでは二つの戦時立法によって一部の女性に投票権が認められたのにつづいて大戦中の1918年に女性参政権法が成立した。アメリカの場合,女性参政権は憲法修正第19条として1919年に議会を通過した。本稿は,女性の第一次大戦への貢献がそれぞれの議会でどのように評価され,女性参政権の実現にどのような影響を与えたかについて明らかにし,市民権と戦争との関係を検証する。アメリカでもカナダでも女性参政権が連邦議会で審議される頃までには不完全なものを含めると多くの州で女性の投票が認められていたため,女性参政権に対する抵抗は少なくなっていた。加えて,第一次大戦におけるさまざまな分野での女性の活躍と協力が議会で評価され,女性参政権の実現を早めたことが議会資料を通じて明らかになる。

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