数学科における中高接続を意識した教材の開発 : 「連続する自然数の和」の問題の発展的扱いを通して

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タイトル別名
  • Development of Teaching Materials for Connecting Junior High and High School Mathematics : Evolutional Treatment about the Problem of Consecutive Sum
  • スウガクカ ニ オケル ナカダカ セツゾク オ イシキ シタ キョウザイ ノ カイハツ : 「 レンゾク スル シゼンスウ ノ ワ 」 ノ モンダイ ノ ハッテンテキ アツカイ オ トオシテ

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抄録

平成24年度より中学校では新学習指導要領が完全実施され,高校でも数学科は学年進行で先行実施された。新学習指導要領では,スパイラルによる教育課程の編成や学び直しの機会の設定など,学習内容の確実な定着と学びの連続性が強調されている。実際,平成20年1月の中央教育審議会答申の中で,算数・数学科の改善の基本方針について「数量や図形などに関する基礎的・基本的な知識・技能の確実な定着を図ることの重要性とそのための改善の方向として,発達や学年の段階に応じた反復(スパイラル)による教育課程により,理解の広がりや深まりなど学習の進歩が感じられるようにする」ことが述べられている。さらに,学習指導要領解説においては「今回の改訂では,学校や生徒の実態等に応じて義務教育段階の学習内容の確実な定着を図るための指導を行うことを指導計画の作成に当たって配慮すべき事項として新たに示し,高等学校段階の学習に円滑に移行できるようにすることを重視している」ことを述べている(文部科学省2009,p.71)。高校の数学指導において,中学校から高校へのスムーズな接続が期待されており,そのための中高接続を意識した教材の開発は喫緊の検討課題である。  そこで,本研究では,中学校の教材として取り扱われている「連続する自然数の和」の問題を,中高接続を意識した教材として検討し,その教材を活用した指導の有効性を考察する。そのために,まず「連続する自然数の和」の問題と,それと関連した問題について,中学校と高校の教科書,全国学力・学習状況調査での出題内容とその結果,大学入試問題を検討する。次に,中高接続を意識した教材として「連続する自然数の和」の問題の発展的扱いを提案し,その教材を活用した指導の有効性を考察する。

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