知性観と学習意欲 : 自己決定感および自己効力感に着目した予備的分析

書誌事項

タイトル別名
  • A Preliminary Study on a Japanese ‘Theory of Intelligence’ Scale
  • チセイカン ト ガクシュウ イヨク : ジコ ケッテイカン オヨビ ジコ コウリョクカン ニ チャクモク シタ ヨビテキ ブンセキ

この論文をさがす

抄録

知性観は学習目標に影響することが知られている(Dweck & Leggett、1988)。知性観の1つは、知性は努力によって成長できるとする“増大的知性観”であり、自分の能力向上を目的(学習目標)とする傾向がある。もう1つは、能力は生まれつきのもので変更が難しいとする“固定的知性観”であり、他者より優位にたつことを目的(遂行目標)とする傾向がある。本稿では、顕在的知性観尺度を構成するための予備的分析結果の報告を主たる目的とし(調査1)、知性観と内発的学習意欲との関係を確認するために、知性観と自己効力感、および自己決定感との相関分析も実施した(調査2)。調査1の結果、内的整合性のある知性観尺度8項目(α = 0.85)を構成することができた。また、知性観尺度は自己効力感(r = 0.40, p < .01)および自己決定感(r = .23, p < .01)のいずれとも有意な正の相関を示し、知性観が増大的であるほど、自己効力感が高く、自己決定感も高い傾向が認められた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ