趙寛子『植民地朝鮮/帝国日本の文化連環--ナショナリズムと反復する植民地主義--』(有志舎、2007年)

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タイトル別名
  • Book Review : Kwanja CHO, The Cultural Linkage between Colonial Korea and Imperial Japan--Nationalism and Repeating Colonialism--, Yushisha, 2007
  • ジョ グァンジャ ショクミンチ チョウセン テイコク ニホン ノ ブンカ レンカン ナショナリズム ト ハンプク スル ショクミンチ シュギ ユウシシャ 2007
  • 書評 趙寛子『植民地朝鮮/帝国日本の文化連環--ナショナリズムと反復する植民地主義』(有志舎,2007年)
  • ショヒョウ チョウ カンシ ショクミンチ チョウセン テイコク ニホン ノ ブンカ レンカン ナショナリズム ト ハンプクスル ショクミンチ シュギ ユウシシャ 2007ネン
  • 趙寛子植民地朝鮮帝国日本の文化連環ナショナリズムと反復する植民地主義有志舎2007年

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抄録

趙寛子氏のナショナリズム批判には、朝鮮半島の垣根を越えて、戦前の植民地帝国そして戦後の東アジア社会から植民地主義とナショナリズムとの「敵対的共犯関係」を読み取っている点で、独特の意義を認めることができる。しかし、民族や国家をめぐる問題群、そしてネーションという回路を通した主体形成の欲望は、決してナショナリズムに回収しきれない。これは、逆に、ナショナリズム批判だけでは大衆の欲望を把握することができないということにもなる。いま重要なのは、民族というコードを注意深く観察しつつ、植民地/周辺部として韓国・朝鮮社会が営んできた思想/実践の伝統を再吟味することではないかと思う。

収録刊行物

  • 社会科学

    社会科学 (81), 59-68, 2008-07-08

    同志社大学人文科学研究所

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