男子児童における体格と身体活動量との関連について

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  • A Preliminary Study of the Relationship between Physiques and Physical Activity in Children
  • ダンシ ジドウ ニオケル タイカク ト シンタイ カツドウリョウ ト ノ カンレン ニツイテ

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抄録

本研究では、従来の振り子式歩数計ではなく、より精度に優れた加速度計式歩数計を用いて評価した身体活動と体格との関連を男子児童を対象に検討した。4〜6年生児童17名を対象とし、加速時計式歩数計は、ライフコーダ(Lifecorder; スズケン社)を用いた。測定期間は7日間とし、得られたデータを体格別に比較した。また、エネルギー消費量は体重や体のサイズに依存するため、体重による補正およびアロメトリーによる補正を行った。体格は、肥満度によって分類したが、対象の中には肥満と判定されるものはいなかったため、やせ群と普通群の2群間の比較を行った。身体活動に関する全ての項目(総エネルギー消費量、運動量、運動量/体重、運動量/体重0.75、歩数)において、群間に差は認められなかった。平日と土日との比較では、両群ともに身体活動に関する全ての項目において土日に有意に低値を示した。体重と7日間の補正した運動量との間に負の相関関係が認められ、さらに、平日、土日に分けた場合、土日ではその有意性が消滅していた。本研究では、やせ群と普通群における身体活動には差が認められなかったが、今後肥満の者も含めて検討しないことには体格と身体活動との関連を結論づけることはできないと考えられる。また、平日、すなわち学校に通う日の身体活動が児童の体重に影響を及ぼす強い因子であることが示唆され、児童の肥満予防のためには学校を中心とした取り組みが必要であろう。

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