民間主導型の健康政策 : ボウルダーのLOHAS運動に学ぶ

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  • Public health policy under the leadership of private companies : LOHAS movement in Boulder
  • ミンカン シュドウガタ ノ ケンコウ セイサク : ボウルダー ノ LOHAS ウンドウ ニ マナブ

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抄録

健康の実現は、個人の健康観により一人ひとりが主体的に取組む課題である。この個人の力と合わせて社会全体が健康づくりを支援することを目指し、「健康日本21」がスタートしてから10年目となる。しかし、社会全体の支援体制を整備するなかで大きく遅れをとっているのが民間企業との連携である。個人が健康づくりに取り組む際、日常的にその選択の場となるのは市場であり、その市場をいかに政策的に構築するかが健康政策推進の大きな鍵となる。本稿では、まず健康日本21の現状と課題を踏まえたうえで、産業界を含めた健康づくりをいかに進めるべきか、その手がかりとして、米国コロラド州ボウルダーにおけるLOHAS運動に着目する。LOHASとは、Lifestyle Of Health And Sustainabilityの頭文字をとった造語であり、健康で持続可能な社会を志向する生き方の提唱であるが、アメリカでは、あくまでもマーケティングコンセプトとして理解されている。この観点に立ち、LOHASの聖地といわれるボウルダーの市民の健康を支えるマーケットの現状とその形成要因について検討する。これを踏まえ、日本において民間主導型の健康政策をいかに進めるか、その論点整理をしたい。

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