K・バルトにおける宗教の弁証法的肯定 : Fr・シュライアマハーに触れながら

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書誌事項

タイトル別名
  • 칼 바르트에게 있어서 종교의 변증법적 긍정 : 슐라이어마허와 관련하여
  • The dialectical positive of religion in K. Barth : with relation to Fr. Schleiermacher
  • K バルト ニオケル シュウキョウ ノ ベンショウホウテキ コウテイ : Fr シュライアマハー ニ フレナガラ
  • Kバルトにおける宗教の弁証法的肯定 : Frシュライアマハーに触れながら

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抄録

カール・バルトの『ローマ書』の公刊を受けて、バルトは宗教を全く批判・否定し、キリスト教に宗教という呼称を付けることも拒んだという理解が神学界において広まることとなった。本稿はこのような理解を踏まえつつも、果たしてバルトは宗教を 否定したのかという問題意識のもとで、彼の諸資料を再検討したものである。特に彼の『ローマ書』(第二版)と『教会教義学』(I/2, §17)を分析した結果、彼が批判・否定したのは、キリスト教を含めた歴史的現実における諸宗教であることが明らかになり、さらに、キリスト教においては「真の宗教」が存在するという弁証法的止揚を通して、むしろ宗教を肯定する意図が存したことが解明された。加えて、こうしたバルトの宗教理解に関する論理展開には、彼が初期に激しく批判していたFr・シュライアマハーの宗教思想と一致している点も見られるということを指摘する。

収録刊行物

  • 基督教研究

    基督教研究 78 (2), 39-55, 2016-12-14

    基督教研究会

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