高齢者虐待対応におけるケアマネジャーへの後方支援のあり方に関する研究 : 地域包括支援センターの社会福祉士の気づきに焦点を当てて

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  • A study on the provision of logistical support to care managers dealing with cases of elderly abuse : social worker awareness at community comprehensive support centers
  • コウレイシャ ギャクタイ タイオウ ニオケル ケア マネジャー エノ コウホウ シエン ノ アリカタ ニカンスル ケンキュウ : チイキ ホウカツ シエン センター ノ シャカイ フクシシ ノ キズキ ニ ショウテン オ アテテ

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抄録

高齢者虐待の被養護者の大半が、要介護認定を受けているにもかかわらず、ケアマネジャーから、地域包括支援センター(以下、包括)へ相談、連絡に至る件数は十分ではない。その理由を追及し、今後の高齢者虐待対応に活かしていく必要がある。そのため、実際、高齢者虐待対応にあたっている社会福祉士と、包括の外部スーパーバイザーがケアマネジャーから、これまで相談、連絡があった高齢者虐待事例を振り返る作業を行った。その結果、養護者、被養護者の特性、また、置かれている状況に応じて、ケアマネジャーの高齢者虐待の捉え方に差異があった。さらに、ケアマネジャーへのインタビューからは、地域包括支援センターの虐待対応等の動きが「見えにくい」という指摘があった。以上のことを踏まえて、日頃のケアマネジャーからの包括への信頼が、高齢者虐待対応にリンクしていることが分かった。それゆえに、包括の役割である「権利擁護の実践」と「ケアマネジャーへの後方支援」の円滑な連動が求められることを再認識した。さらに、社会福祉士自身が、ケアマネジャーを「同じ相談援助の専門職」として捉えきれているのかといった「ケアマネジャーへの視点」を確認していく必要性を感じ、そのことが日頃の「ケアマネジャーへの後方支援」の振り返りになると同時に、「権利擁護の実践」につながることがわかった。

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