部落問題とその解決に対する市民意識の現状 : 自己責任論の台頭と、公的な問題解決に対する信頼の低下をめぐって

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タイトル別名
  • ブラク モンダイ ト ソノ カイケツ ニ タイスル シミン イシキ ノ ゲンジョウ ジコ セキニンロン ノ タイトウ ト コウテキナ モンダイ カイケツ ニ タイスル シンライ ノ テイカ オ メグッテ

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抄録

はじめに : 本稿は、2011年10月に兵庫県姫路市で実施した市民意識調査をもとに、部落問題に対する市民意識の現在の「位相」を把握するとともに、ネオリベラリルな政策転換の中で、多様な社会問題の解決において「自己責任」が強調される今日、このような考え方が、市民の差別意識や問題解決に対する展望に、どのような影響を与えているかを検討するものである。部落問題における「心理的差別」解消のための市民啓発は「同和対策事業特別措置法」以降、一連の特別法の下で実施されてきたが、国に先立ち独自の予算を計上し、啓発に力を入れてきたのはむしろ地方自治体である。国レベルで行われてきた同和地区実態調査や市民意識調査に加え、各自治体では独自に調査を行い、その結果を踏まえて啓発事業を計画・実施してきた。今日もなお、教育・啓発に資する実態把握を継続して行っている。……

収録刊行物

  • 人権問題研究

    人権問題研究 12-13 61-76, 2013-03

    大阪市立大学人権問題研究会

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