『吾妻鏡』における観音・補陀落伝承 : 源頼朝と北条泰時を結ぶ

書誌事項

タイトル別名
  • アズマカガミ ニ オケル カンノン フダラク デンショウ ミナモトノ ヨリトモ ト ホウジョウヤストキ オ ムスブ
  • アズマカガミ ニオケル カンノン フダラク デンショウ ミナモトノ サネトモ ト ホウジョウ ヤストキ オ ムスブ

この論文をさがす

抄録

はじめに : 『吾妻鏡』は説話伝承的記事が豊富に含まれる歴史書である。しかしながら、そうした記事は、歴史学の方面からなされる考察の網からはともすれば漏れ落ちてしまうことが少なくないであろう。だが、説話伝承学的視点からこれらの記事を考察するとき、そこに『吾妻鏡』の編纂や歴史叙述の方法がかえって鮮明に浮かび上がることも稀ではないのである。稿者は以前、『吾妻鏡』に描かれる源実朝像について聖徳太子伝承との関わりから論じたことがあるが、本稿では、源頼朝をめぐる観音伝承と北条泰時ゆかりの補陀落渡海伝承を取り上げ、両者を結ぶ歴史叙述のあり方に光を当てたいと考える。

収録刊行物

  • 文学史研究

    文学史研究 50 23-37, 2010-03

    大阪市立大学国語国文学研究室

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ