スエトーニウス「カィサル傳」の文献的性格に關する若干の問題(二)

書誌事項

タイトル別名
  • スエトーニウス カイサルデン ノ ブンケンテキ セイカク ニ カンスル ジャッカン ノ モンダイ 2
  • スエトーニウス カィサル デン ノ ブンケンテキ セイカク ニ カンスル ジャッカン ノ モンダイ 2

この論文をさがす

抄録

四 傳記は諸々の芸術様式の中で最も説得的なものゝ一つであつたと考えられても差支えないであろう。然し夙にプルタルコスにより明確にその独自の性格が認識され、而して現代の文学辞典に於ても等しく規定せられて居るが如く、傳記は歴史的な真実性と芸術的な個性的人間像のふたつながらに保つ可きを要し、歴史記述の一様式たると同時に文学の一様式たらねばならぬ故、常に困難な様式の一つであつたと云い得上う。……

収録刊行物

  • 人文研究

    人文研究 6 (9), 771-785, 1955

    大阪市立大学文学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ