地域の小学校において、発達障害をもつ子供と健常な子どもが与え合う影響

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  • チイキ ノ ショウガッコウ ニオイテ ハッタツ ショウガイ オ モツ コドモ ト ケンジョウ ナ コドモ ガ アタエアウ エイキョウ

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近年、学校教育において特別支援教育が導入されている。特別支援教育で、発達障害をもつ児童と健常な児童が共に学び育つことは、双方にどのような影響を与えるのか、発達障害をもつ児童の保護者はどのようなことを期待しているのかを明らかにするために調査を実施した。対象は小学校1年児童27名及び支援児童の母親である。方法は、児童に対しては自由記述調査、母親に対しては半構成的面接法を用いた。倫理的配慮は母親、担任への承認を文書で行った。結果は、発達障害をもつ児童が健常児と共に過ごすに当たり、キーパーソンの存在が重要であること、キーパーソンには子どもでもなり得ることがわかった。また、発達障害をもつ児童が健常児を真似する形で社会的行動を獲得していくこと、特定の児童に関心を寄せることも明らかになった。一方、健常児達は障害を認識しつつ、発達障害をもつ児童を自分なりに理解しようとし、成長していく様子が見受けられた。保護者は精神的なストレスを抱えながらも、健常児の中でその能力を伸ばし、将来に向けて社会的な居場所づくりができることを期待して地域の小学校に通学させていることが明らかになった。

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