東西両教会の分裂とその歴史的背景について

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タイトル別名
  • The Eastern Schism and its Historical Background
  • トウザイ リョウキョウカイ ノ ブンレツ ト ソノ レキシテキ ハイケイ ニツイテ

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説明

一 東方希臘正教会と西方加特力教会との教派分裂の問題は、最も論争の的となっている問題の一つであるが、従来之に関してなされた論争は、殆ど宗教史家、乃至は神学者によって行われたものであったが、東西両教会の指導者達が相互に挑戦し、又激しく応酬した問題が、実に教義に関する問題や、宗教の慣行に関するものに他ならなかった点から考えると、理の当然であったといわねばならない。しかしなから、東西両教会の斗争の経過推移を注意深く辿りつつ、真相の究明につとめるならば、東西教会の教派分派は、単に神学的見解の相違や、神学上の論争によってのみ惹起されたものではなかったとの帰結に到達せざるを得ないであろう。……

収録刊行物

  • 人文研究

    人文研究 12 (8), 755-763, 1961

    大阪市立大学文学会

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