The Expansion of the Street Dance in Japan : Focused on the Domestic Trends Surrounding the Requirement of Dancing.

Bibliographic Information

Other Title
  • ストリートダンスの日本における展開 : ダンス必修化をめぐる国内の動向に着目して
  • ストリート ダンス ノ ニホン ニオケル テンカイ ダンス ヒッシュウカ オ メグル コクナイ ノドウコウ ニ チャクモク シテ

Description

本稿の目的は, 近年日本社会において大きな社会現象となりつつあるストリートダンスの社会的意義とは何かを明らかにするため, 研究対象としてのストリートダンスの, 社会学的研究の方向性を検討することである. 以降2節では, まずはストリートダンスとはいかなるものかについて説明していくため, その誕生の経緯や歴史について文献から整理する. 次いで3節では, ダンス必修化を中心として日本での展開を概観する. 最後に4節では, ストリートダンスに関連した既存研究をいくつか挙げ, ストリートダンスの社会学的知見における射程を確認する. ストリートダンスは本来, 対抗的で反社会的な側面を有する文化であったが, メディアの影響力とあいまって急速に世界に拡散していったことで, 本来の文化的機能は薄れていった. そしてストリートダンスのポピュラー化の最たる例として, 本稿はダンス必修化にともなう日本のストリートダンスの状況に着目する. そこからは, ストリートダンスが学校教育に組み込まれることによる, 学校現場とストリートダンサーの混乱とその実態が明らかになる. こうした状況を, 本稿では文化の社会学の知見に基づいたアプローチから検討する. そして, 多様化するストリートダンスの諸相を社会学的に描き出すための適切な分析枠組みと方法について, 文化の社会学のみならず, より多角的なアプローチでの検討を示唆する.

Journal

  • 市大社会学

    市大社会学 15 39-59, 2018-03-31

    大阪市立大学社会学研究会

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