ルール支配行動を制御する他者の役割 : 教示者、観察者、媒介者

書誌事項

タイトル別名
  • Three roles of other person who affects rule-governed behavior : Instructor, observer, and mediator
  • ルール シハイ コウドウ オ セイギョ スル タシャ ノ ヤクワリ キョウジシャ カンサツシャ バイカイシャ

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説明

ルール支配行動は、ヒトに特有とされる言語による行動制御を扱う行動分析学の研究領域の1つである。Zettle & Haves(1982)によると、随伴性を記述した言語刺激(ルール)を他者に呈示(教示)された際の被教示者の行動は、行動に随伴する自然な結果と、他者に媒介された社会的な結果という2種類の結果の影響を受ける。これを踏まえると、被教示者が教示に追従するかどうかは、他者が重要な役割を担う。本稿では、ルール支配行動に影響を与える他者の役割を(a)教示者: 被教示者にルールを呈示する役割、(b)観察者: 被教示者が教示と一致した行動をしているかを確認する役割、(c)媒介者: 被教示者の行動に応じて結果を呈示する役割、の3つに分け、それぞれに関する研究を概観する。その結果を踏まえ、各役割に関して、検討が不十分な点、および今後検討すべき課題について論考する。

収録刊行物

  • 人文研究

    人文研究 70 229-244, 2019-03

    大阪市立大学大学院文学研究科

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