不登校経験の語りをきく : 当事者の経験の意味づけとその過程
書誌事項
- タイトル別名
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- Listening to the story of "Futoko" (school non-attendance) : its meaning and the process of the experience of people concerned
- フトウコウ ケイケン ノ カタリ オ キク : トウジシャ ノ ケイケン ノ イミヅケ ト ソノ カテイ
- フトウコウ ケイケン ノ カタリ オ キク : トウジシャ ノ ケイケン ノ イミズケ ト ソノ カテイ
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説明
不登校を取り巻く様々な文脈背景において,当事者はどのように不登校経験をとらえ直しているのだろうか。経験を振り返る今に至った経緯と“その後”に着目したい。当事者であり,“その後”において不登校支援を経験した者 4 名に対し,半構造化インタビューを 1 名につき 3 回ずつ行った。内容として,「不登校経験についての語り」は当時について振り返って語られたもの,不登校に対する考え,自分自身の変化などである。「支援活動についての語り」は支援活動をするに至ったきっかけや,支援活動をする中での気づき,自分自身の変化などである。分析の結果,不登校経験の語りからは,不登校という個別の体験の意味が,葛藤や当時の自分との変化を認識するなかで意味づけられていた。自身の支援活動についての語りでは,経験を活かすことへの葛藤,迷い,意義の模索など,支援者の立場から自身の経験が捉え直されていた。こうした体験過程の語りは,現在の彼ら自身の状況と密接な関連をもっている。不登校という個別的な体験は,その後も個々の現実のなかに位置づけられ,相互に作用していく。彼らの語りは,生き方の一つとしての不登校を提示し,当事者固有の視点を提起している。
収録刊行物
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- 神戸大学発達・臨床心理学研究
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神戸大学発達・臨床心理学研究 15 35-42, 2016-03-31
神戸大学大学院人間発達環境学研究科心理発達論分野
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390853649860479360
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- NII論文ID
- 40020871533
- 110010060744
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- NII書誌ID
- AA11821911
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- HANDLE
- 20.500.14094/E0040948
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- NDL書誌ID
- 027461372
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDLサーチ
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可