パウロ・フレイレの教育論における識字に関する哲学的探究―『自由のための文化行動』を中心に―

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タイトル別名
  • Philosophical Research on Literacy in Paulo Freire's Educational Theory : An Analysis of
  • パウロ フレイレ ノ キョウイクロン ニ オケル シキジ ニ カンスル テツガクテキ タンキュウ ジユウ ノ タメノ ブンカ コウドウ オ チュウシン ニ

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説明

本論文は、ブラジルの教育学者パウロ・フレイレの著書『自由のための文化行動』に収められている論文「文化行動としての成人識字過程」から、フレイレの教育を原理的観点から考察したものである。この論文において、フレイレが識字教育を実施していたときに一般に流布していた教材としての入門書および、その入門書を使った教育方法を批判的に考察し、それを通して明らかにされるフレイレの識字教育における教育原理について探求を試みた。それによって、一般的に流布していた識字の入門書および教育方法は、フレイレによって記憶行為として捉えられ、文化行動とならないことが確認された。また、フレイレが提唱する識字の方法については、従来の識字の方法との対比で知る行為(認識行為)として捉え、識字を通して現実を分析し、その分析を通して現実を告発し、現実を変革するという文化行動に結びついていることを明らかにした。

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