第一次世界大戦前ベルリンのシオニストの多様性 : エリアス・アウエルバッハの事例研究を通して

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タイトル別名
  • Zionist diversity in Berlin before World War I : a case study of Elias Auerbach
  • ダイイチジ セカイ タイセンマエ ベルリン ノ シオニスト ノ タヨウセイ : エリアス アウエルバッハ ノ ジレイ ケンキュウ オ トオシテ
  • 第一次世界大戦前ベルリンのシオニストの多様性 : エリアスアウエルバッハの事例研究を通して

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抄録

第一次世界大戦前のドイツのシオニズムを理解するために使用されてきた概念に「ジレンマ」がある。ドイツのシオニストが直面したドイツかシオニズムか、ドイツ国家かユダヤ人国家かの間の板挟みは彼らの積極的行動を制約したと研究者は想定してきた。本稿は個人を対象とする事例研究を通じて、上記の「ジレンマ」に関する想定を検証することを目的としている。医師で歴史家であったエリアス・アウエルバッハ(1881-1971)は大戦前ベルリンのシオニズムにおける重要な人物で、パレスチナ移住の先駆者として知られている。本稿は、ポーゼン州の幼少時代からベルリンでのシオニストへの転向、パレスチナ移住までの彼のシオニスト活動の軌跡を、行動と動機に焦点を当てて分析する。この事例は、ジレンマが彼のシオニスト活動を制約したのではなく、むしろその動機を形成したことを明らかにし、ドイツのシオニストの多様性についての新たな説明枠組みを示唆するものである。

収録刊行物

  • 一神教世界

    一神教世界 12 46-64, 2021-03-31

    同志社大学一神教学際研究センター(CISMOR)

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